先日のTBSラジオ「荒川強啓デイキャッチ」の中で政府が提案している「プログラミングの学校必修化」について社会学者の宮台真司さんがコメントをされていました。
宮台さんは否定派で、「プログラマーになるのは適性の問題で、全くプログラミングの教育を受けていなくてもできる人はできる。底上げではなく、頂点を引き上げることが必要なので必要はない。」(ばっかじゃねーの?とまで言ってます)ということでした。
確かに政府が目指す第4次産業革命の担い手としてのプログラマーを育てる、という当初の方針に照らし合わせると宮台さんの意見には納得です。実際に全く経験のない人が適性検査でプログラマーに向いているとなった宮台さんの知人がGoogleに採用された、ということです。
と、同時にこうも言っていました。
「Appleの製品のように、何か皆が幸せになれるかもしれないと思わせるような製品を作り出す力は数学だけではなく、人間が何に幸せを感じるかという総合的な経験値とセンスを含めた才能が必要だ」
これについては、日本におけるScratchの伝導師でもある阿部和弘先生も「小学2年生くらいまではパソコンの前ではなく、外で遊んでいろいろなことを経験しておかないとプログラミングをする際にアイディアが出てこない」といった趣旨のことを言っています。
でも、これからの未来はコンピュータを無視しては暮らしていけません。少なくともコンピュータとはどのように動いているものなのか、ということを理解していないと気味が悪くてとても付き合っていけません。(人間関係と同じですね)
これらを理解するのにプログラミング教育は有効です。そしてプログラミングをただ学ぶのではなく、プログラミングを学ぶことを通して学ぶ楽しさ、ものづくりの楽しさ、ワクワクする気持ちと可能性を身につけてもらいたいと思っています。
その中で、アイディアやコミュニケーション、協働といったことを経験し、100人に1人でもiPhoneのようなワクワクするものを作り出す人が出てくるのではないかと思います。
文科省の有識者会議でも方針は「プログラミング的思考」「『主体的・対話的で深い学び』の実現に資するプログラミング教育」といったものになりそうで、単なるプログラマー養成にはならないような感じでホッとしていますが、2020年の必修化に向けてどう形になっていくのか見守りたいと思います。
エムネットでは「ものづくり」「コンピュータの理解」「自学(アクティブラーニング)」をプログラミング「で」楽しみながら学んでもらいたいと考えています。
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